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じゃじゃおいけん [食ぃもん屋]

神戸育ちの僕は、母方の祖父が中華好きだったこともあって、外食というと神戸元町界隈の中華料理屋によく行った。祖父は芙蓉蟹(かに玉)が大好きで、どの店に入っても必ず注文していた。僕はと言えば、好物は酢豚。祖父が芙蓉蟹のワンパターンなら孫も負けず劣らずの酢豚ワンパターンで、二人で炒飯を注文して分けて食べるのがいつものお決まりだった。しかし、ある日のこと、注文の時に隣でスパゲッティーミートソースのような麺類を食べているお客さんが居る、僕は当然お子ちゃまだったから、スパゲッティーミートソースも大好き!祖父にアレが食べたいと肉味噌をのせた炸醤麺(ジャージャー麺)を注文してもらったことがある。その時は、食べて味の違いに驚いたが、挽き肉好きの僕はそれでも味噌あじの中華ミートソース麺に満足した。当時、何故キューリや紅ショウガなんて余計なものが乗ってるんだって子供心にスパゲティーミートソースと比べてそう思っていた。

前置きが長くなったけれど、僕の肉味噌麺との出会いはそんな幼少の頃であった。その中華の炸醤麺は何度も食べたことがあったけれど、盛岡のB級グルメ名物として「じゃじゃ麺」という食ぃもんがあるというのを大人になって知った。テレビかなんかで最初に知ったんだろうけれど、炸醤麺とじゃじゃ麺は同じものだと思っていたが、盛岡のじゃじゃ麺は盛岡独特のものだと言うことを知って、一度食べてみたいと思っていた。そのうちに、これもテレビのグルメ番組や雑誌で、三軒茶屋のじゃじゃおいけんが東京で唯一、本場の盛岡じゃじゃ麺を味わえると言うことで、ずっと一度は行ってみたいと思っていたら、世田谷に住むことになり、歩いて行ける場所に店があると言う事で散歩がてらに行ったのが去年のことで、ご近所のお気に入り店なので、memo代わりにアップしておくことに・・・。

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http://homepage3.nifty.com/jyajyaoiken/

この店、実は世田谷に移り住んでから何度か行こうと試みたけど、いつも思いつきで場所はうろ覚え・・・数回行けども見つけられず、いつも他の店で全く別の物を食べて帰ったなんて言う、下らないけどちょっとしたマイエピソードがある店。
・・・と言うのもお店の間口がとにかく狭く、暖簾は写真のようにボロボロなので、視線に入っていてもまさかこの店が目的の店とは思わず見逃してたんどうろうと思う。定休日ともなると何も外に出ていないので、そこに店があることが全く分からない。でも、営業してる日に行けば、字こそ薄くなってはいるけど、大きな木の板の看板がちゃんと出ていた。

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お隣の赤い扉のお店が目立っちゃって、見過ごしがちになっちゃったりする。そして、店の中はホント狭くてカウンターに6人も並べば満員御礼という極小の僕好み☆☆☆

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メニューはキッパリじゃじゃ麺のみ。あとはビールがあるくらいで、基本的に飲み屋じゃないので、ビールだけの入店はNG。屋台のラーメン屋のごとく、席の回転数が売上に響きますからね。長居は無用、サッと食ってサッと帰るが、こういう店ではお客側のマナーでしょ!

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盛岡じゃじゃ麺は、満州から帰ってきた盛岡じゃじゃ麺の祖である盛岡にある「白龍(パイロン)」ってお店の初代主人が、日本の地で日本にあるもので炸醤麺を再現し、日本人の口に合うように試行錯誤して今のかたちになったそうで、それが盛岡に広がったもの。「じゃじゃおいけん」のじゃじゃ麺は本場盛岡出身の自称じゃじゃ麺伝道師の店主が作る拘りの味。正直うまい。

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カウンターの上に居並ぶ調味料は、酢、ラー油、塩、コショウ、すりおろしにんにく、ザルに盛られた生卵。

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この緑のすりおろしにんにくは、生にんにくを自家製ですりおろすし、しばらく置いておくと酸化して緑色になってくるそうで、緑色は自家製すりおろしの証拠だそうです。ココはラー油も自家製で、実はとっても旨いラー油でファンが多いらしく小売もしてます。
中華の炸醤麺は、中華麺(ラーメンに使う黄色い麺)や白い刃削麺だったり、地域や店のチョイスで様々な種類の麺に肉味噌を乗せ出てきますが、盛岡じゃじゃ麺は、うどんのような白い麺、きしめんと細打ちうどんの間のような麺。じゃじゃ麺は他の麺類には無い、独特の感じがあります。もちもちっとした食感に肉味噌が絡み、生姜とニンニクで独特の風味がホントに旨い。

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盛岡じゃじゃ麺の楽しみは、麺に肉味噌などの具をグチャグチャに混ぜて食べるだけじゃありません。麺を全部食べ終えたらカウンターの上のタマゴを1個割りいれ「チータンタン(鶏蛋湯)お願いします」って器を渡すと、麺のゆで汁を入れて戻してくれます。コレかき混ぜ最後にタマゴスープにして飲むのが、じゃじゃ麺のもうひとつの楽しみです。器に残った肉味噌をこそぎ取るようにかき混ぜるのがポイント、肉味噌が足りなければ追加もできます。そこに特製ラー油をお好みでたらし、好みの味を作って飲むのです。ちょっと一見貧乏っちい感じもしますが、コレがまた旨い!子供の頃に、お茶碗の中に残った米粒をお茶を入れてこそぎ落として食べなさいなんて、最後までキレイに食べるように躾けられたように、おそらく器に残った肉味噌が勿体無いと思ったのでしょう。最後までキレイに食べつくして欲しいという工夫ですね。昔は何でも残さずキレイに食べ終えるのがあたりまえでしたしね。良い工夫だと思います。(僕はこういうの好きです。)

最後のチータンタンでお腹の中も暖かになり、大満足でごちそーさま。

ホント、おいしゅーございました。


じゃじゃおいけん (麺類(その他) / 三軒茶屋、西太子堂、駒沢大学)
★★★☆☆ 3.5



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蔵@clerk

初コメです。<(_"_)>
盛岡では冷麺を頂いたことがあるのですが、じゃじゃ麺は食べてませんねぇ。
こんなに美味そうなモノだったとは! 三軒茶屋には行くことがあるので、
今度は是非食べに寄りたいと思います。良い情報をありがとうございました。
(来週の木曜日、お初にお目に掛かります。よろしくお願いします。)
by 蔵@clerk (2010-02-26 18:10) 

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